2024.10.01
こんにちは、大阪の阪急茨木市駅前のみやの矯正・小児歯科クリニックです。
今回はマウスピース矯正のトラブルについてのお話です。
一昔前であれば「マウスピース矯正」という言葉を患者様から聞くことはありませんでしたが、現状としては患者様とお話をしていても「マウスピース矯正」について認識されている方が多く、一般的に広く周知されてきていると感じます。
それに伴い、インビザラインを代表としたマウスピース矯正の治療を導入している歯科医院も増えてきました。
その中には非常に軽い症例だけマウスピース矯正治療を引き受けている歯科医院もあれば難易度の高いマウスピース矯正を行っている歯科医院も様々です。
もちろんほとんどの歯科医院できちんと治療を行っているのだとは思いますが、マウスピース矯正の普及に伴い、トラブルの際の駆け込み寺として矯正専門歯科医院に来院される方のマウスピース矯正でのトラブルの割合が非常に多くなってきたと実感しています。
そのトラブル例として
・何年もやっているのに終わらない
・治療終了と言われたが、最初のシミュレーション通り歯が動いてない
・治療終了したが、歯が口元がでてしまっている
・マウスピースをきちんと使っていたのに、治らないのは使用時間が短いせいにされる
といった内容が非常に多いです。
・「取りはずしができて透明だから人目につかない」
・「最新の装置なので、ほとんどの歯並びがマウスピース矯正で治せる」
・「加速矯正が可能なので治療期間が短くなる」
・「装置は自分で取り換えていくので来院回数が少なくて済む」
・「歯の動きが少しづつなので痛みが少ない」
もちろん上記のことがすべて間違いというわけではありません。ただ、そういったメリットばかりであれば、すべての矯正治療はマウスピース矯正にとって変わってもおかしくないと思います。もしかすると将来的にはそういう未来がやってくるかもしれません。
現状として、多くの方がマウスピース矯正でトラブルとなり、別のクリニックに再相談として来院されている現状を考えると、メリット以外のデメリットやリスクについてきちんとお話を受けず、矯正治療を開始してしまっているのだと感じます。
マウスピース矯正だけに限ったことではありませんが、矯正治療のトラブルを避けるためには、メリットだけでなくきちんとデメリットやリスクも考慮したうえで治療を受けることが重要です。
ですので、矯正治療の良い面だけでなく、場合によっては悪い面もきちんとお話を聞いていただきたいと思っております。
歯がまっすぐになっておらず、右上の犬歯のねじれはのこったままで、これで矯正治療が終了と言われた。
最初のシミュレーションではもっとしっかりきれいに並んでいた。
〇〇〇ラインというマウスピース矯正で何十万も支払っているとのことで来院されました。
費用のことや、治療期間、矯正中や矯正後に神経の処置やかぶせ物の治療といった一般歯科治療が必要であり歯の形が変わってしまうことを踏まえ、患者様と相談したうえ、ワイヤーの部分矯正にて対応した症例です。
ワイヤーであれば24時間持続的に力がかかるのですが、それでも右上の犬歯のねじれはかなり動きが悪かったです。
このように一般的な歯の動きに比べて、特段歯の動きが悪いことは事前のシミュレーションでは反映しにくく、実際に治療をしてみてわかることもあります。
マウスピース矯正では苦手な歯の動きがあることや、想定外に歯が動かないこともあるのは、周知の事実です。
そういったマウスピース矯正のデメリットも踏まえ、矯正前にきちんとコミュニケーションをとったうえで治療を開始することが大切です。
お子さんの生え変わりや歯並びのことなど、ご不安な点や、気になる点があれば一度ご相談ください。
茨木だけでなく、北摂エリアからお越しいただいております。
みやの矯正・小児歯科クリニック
大阪府茨木市別院町4-15 別院町・掛谷第6ビル1F
みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木)
院長宮野 純一Junichi Miyano