矯正治療で歯を抜かないといけない?

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矯正治療で歯を抜かないといけない?

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矯正治療で歯を抜かないといけない?

矯正治療で歯を抜かないといけない?

こんにちは、大阪の阪急茨木市駅前のみやの矯正・小児歯科クリニックです。

今回は矯正治療での抜歯やIPR(歯を削って小さくする処置)の考え方についてのお話です。

保護者の方から

「A矯正歯科では歯を抜かないといけないと言われた」

「B歯科では歯を抜かなくていいと言われた」

といったことをよくご相談されます。

矯正治療では、むし歯などになっていない健康な永久歯を抜いて矯正治療を行う場合があります。歯を抜かずに治療をする方法はないのか?など、考え方についてお話していきます。

 

顎の大きさと歯の大きさのバランス

顎の大きさ=トラックの大きさ

歯の大きさ=荷物の大きさ

と考えてみてください。

 

顎の大きさは成長によって変化します。矯正治療によってもある程度の拡大は可能です。

ただし、小学生の時点で2トントラックであれば、8トントラックまで大きくなることはありません。せいぜい3~4トントラックくらいになるイメージでしょうか。

一方で歯の大きさは成長によって変わるものではありません。

生まれもったものとして

歯が小さい=荷物の積載量が少ない

歯が大きい=荷物の積載量が大きい

というようなイメージです。

 

抜歯やIPR(歯を削る処置)が必要な場合のイメージ

4トントラックに6トンの荷物も頑張れば積載することは可能かもしれません。

顎が小さくても無理やり並べれば一見すると歯を収めることが可能かもしれません。

長期的な観点から見ると、やはり積載量を超えたトラックは、通常よりも早い段階で故障してしまったり、動かなくなってしまうようなイメージはないでしょうか。

また耐荷重が守られていても、きれいに積載されずぐちゃぐちゃに積載されていると、走行中に積載物が落下したり、中で壊れてしまったりするのは容易に想像できるかと思います。

口の中も同じです。

顎の大きさと歯の大きさのバランス、歯の排列やかみ合わせのバランスが非常に大事になります。

小児期において、拡大治療により顎を大きくすることは可能ですが、限界もあります。

できるだけ歯を抜いたり、歯を削ったりしたくないのは歯科医師も患者様も同じです。

しかし、6トンの荷物を4トントラックにどうにか積載してと言われても、医学的にその治療案は了承できないのです。

そういった場合には、

抜歯する=歯の数を減らし、積載量を減らす

歯を削る=歯の一つ一つのサイズを小さくし、積載量を減らす

ことを行う必要があります。

ですので、矯正治療において歯を抜かないといけない場合も十分にあるのです。

 

歯を抜かなかったことによるトラブル

成長期における矯正治療いわゆる小児矯正では、顎の成長を利用して顎を広げる「床矯正」という治療を行うことがあります。顎を広げるという言葉を使用していますが、厳密には「歯」を広げる装置です。

一般的に床装置に拡大ネジがついた拡大床という装置を用いて、歯並びを整えるための隙間を作る方法です。使用時間が短いこと、夜間の使用になるので装置が目立たない、歯を抜かないで矯正できるというメリットがあります。問題は全てのお子さんが床矯正で矯正できるわけではなく、ほんの一部の患者さんにのみ適用されるということです。

歯を外側に傾斜移動させて歯列を拡大する方法なので、広げる量によっては歯だけが斜めに広がり、歯が歯槽骨から出てしまい歯肉退縮を引き起こしたり、口元を突出させてしまうといったトラブルを引き起こします。

非抜歯治療として床矯正を勧めることで上記のような失敗例が多く発生していることが大きな問題となっています。

床矯正によるトラブルに関してはこちらのブログを参照してください。

 

歯を抜かない歯医者が名医なのか?

冒頭に記載したように、保護者の方から

「A矯正歯科では歯を抜かないといけないと言われた」

「B歯科では歯を抜かなくていいと言われた」

といったことをよくご相談されます。

この場合、一見するとB歯科のように歯を抜かずに矯正治療が可能であると言われたほうが、患者様にとっては良い印象を受けるかもしれません。

一般的に抜歯矯正と非抜歯矯正によって治療難易度と治療期間は大きく変わります。

具体的には抜歯矯正の方が治療難易度が高く、治療期間も要します。そのため、考え方によってはB歯科では抜歯矯正は難しく、対応できないということもあるかもしれません。

歯を抜く、抜かないによって、大きく治療方法は異なります。

歯を抜かずにやってみて、やっぱり抜歯矯正になった場合は期間が長くなるだけでなく、不必要な歯の動きが起こってしまっている場合もあります。

反対に抜歯矯正を選択し、歯を抜いてしまうと、もう非抜歯矯正には戻れません。

しっかりと矯正前に相談し、納得したうえで治療を受けることが大切です。

その際にはセカンドオピニオンやサードオピニオンを行うこともお勧めしています。

 

永久歯の先天性欠損がある場合

口の中の歯の数は上下左右対称です。

右上が7本、左上が7本、左下が7本、右下が7本の永久歯があります。(親知らずは除く)

永久歯の先天性欠損がある場合は、左右のバランスや上下のバランスが崩れるため、噛み合わせがアンバランスになりやすいです。

特に奇数本の永久歯が先天性欠損している場合は、偶数本になるように他の歯を抜いて矯正を行う場合が多くなります。

例えば右下の5番目が先天性欠損している場合は、右上や左上、左下も小臼歯と呼ばれる永久歯を抜歯することが多いです。

出っ歯や受け口、もともとの顎の左右差などによっても変わるため、一概には言えませんが、患者さん毎にベストな治療計画を立案していくことが必要となってきます。

 

お子さんの生え変わりや歯並びのことなど、ご不安な点や、気になる点があれば一度ご相談ください。

茨木、高槻他北摂エリアからご来院いただいております。

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