2024.10.01
こんにちは、大阪の阪急茨木市駅前のみやの矯正・小児歯科クリニックです。
今回は歯科医院の閉院と矯正治療についてまとめています。
歯科医院は元々、他業種に比べて倒産率が圧倒的に低いのが特徴でした。
昨今マウスピース矯正の普及により、一昔前にはなかった倒産や閉院、また詐欺事件などが起こっています。
2023年初旬
「デンタルオフィスX」によるによる「マウスピース矯正のモニター商法」における集団訴訟に関する報道がなされました。
モニターとなる患者様は治療費を一旦支払い、その後毎月キャッシュバックがあるので実質無料で治療が受けられると言うものでしたが、詐欺的な商法を行ったとして患者ら150人以上から集団訴訟が起こされました。(現時点では集団訴訟の人数は変わっているかもしれません。)
2023.10頃
Yahooニュースより引用
「東京プラス歯科矯正歯科」を運営してきた友伸會が東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日監督命令を受けた。
歯科矯正において、2017年7月から他社が手がけるマウスピース矯正「キレイライン矯正」の提供開始を機に、矯正治療を中心とした自由診療にシフトし29施設まで拡大させ、2021年8月期には年収入高約86億3300万円を計上していた。業績の悪化に伴い不採算医院の閉鎖や固定費削減など経営改善に努めたものの、自主再建を断念した。とのことです。
2023.10頃
Yahooニュースより引用
「あーす新宿歯科」「あーすマウスピース矯正Lab」が自己破産申請の準備に入った。一般歯科や小児歯科、歯周病治療、予防歯科などのほか、近年は保険適用外診療となる審美歯科(ホワイトニング等)や矯正歯科(マウスピース矯正等)、インプラントなども手がけ、2021年8月期の年収入高は約2億1500万円を計上していた。今年9月、歯科医業の停止中にも関わらず診療し診療報酬を不正に受け取ったとして、理事長の岡田洋氏と元副院長が詐欺の疑いで警視庁生活環境課に逮捕される事態が発生。事業継続が困難となった。負債は現在調査中だが、治療中の患者を中心とする債権者数は1000名を超える見込み。とのことです。
2024年初旬
Yahooニュースより引用
大阪なんばの「ハートフル歯科・矯正歯科」を運営していた(医)TS会(大阪)が破産申請へ。
医院長は長年、矯正治療に従事し、6000件以上もの患者を担当した実績を有していた。2022年8月期は9320万円の赤字を計上。事業継続が困難な状況に陥り、今回の措置となった。
2023年12月に100万円近く全額振り込んだ患者様もおられたようで、返金もなし、治療も継続不可と2024年1月に突然連絡があったようです。
歯科医院の閉院のほとんどは院長の年齢による引退です。この場合は院長は前もって引退時期を決めて新たな契約などしないように対応される先生がほとんどだと思います。団塊の世代やそれに近い年齢の先生方が多いため、どうしても閉院するクリニックが多くなっているのは仕方がないかもしれません。
その他として、院長の急死による閉院などは残念ながら稀に起こっています。
大きな医療法人で歯科医師が複数名いるとそのようなことは起こりにくいと思いますが、院長が一人のいわゆる個人歯科医院では院長がそのようなことになってしまうと患者さんも急な転医などしなくてはならなくなります。
実際に矯正歯科の先生がそのようになってしまった場合には、近隣の矯正歯科へすべての患者様を割り振って引継ぎをお願いしたケースもあるようです。
上記のような事件や破産例は稀かもしれませんが、すべてにマウスピース矯正が絡んでいるような気がします。今の歯科業界ではマウスピース矯正がホットワードであることの裏返しかもしれません。
マウスピース矯正は上手に使用すれば非常に良いツールですが、経験や知識がないと非常にトラブルの起きやすい装置だと感じています。
このような金銭的な問題が表沙汰になることは稀だと思いますが、言われていたように治らないなどといったトラブル相談は日常茶飯事です。マウスピース矯正のトラブル例についてはこちらのブログも参照してください。
また、当院のマウスピース矯正への考え方なども記載していますので、こちらの記事も参照していただけたらと思います。
お子さんの生え変わりや歯並びのことなど、ご不安な点や、気になる点があれば一度ご相談ください。
みやの矯正・小児歯科クリニック
大阪府茨木市別院町4-15 別院町・掛谷第6ビル
みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木)
院長宮野 純一Junichi Miyano