2026.09.28
こんにちは、大阪の阪急茨木市駅前のみやの矯正・小児歯科クリニックです。
当初予定していた矯正治療計画を、外傷など突発的な要因で治療方法を変更せざるを得ない場合があります。
今回は元々上下4本小臼歯抜歯+ワイヤー矯正で予定していた患者様が、外傷により非抜歯マウスピース矯正に治療計画を変更した症例についてお話させていたこうと思います。
元々、他の矯正歯科医院で「前歯で噛めない開咬、上下の前歯が出ている上下顎前突」という診断を受け、上下小臼歯抜歯にて改善していくため、ブラケットとワイヤーをすでに装着されておりました。そのタイミングで前歯が抜けて脱落するほどの大きな外傷をされてしまいました。外傷が落ち着き矯正治療を再開する時期となりましたが、元の歯科医院では当初の予定通り上下小臼歯を抜歯して矯正治療を行っていくと説明を受けられていました。
患者様は前歯が脱落するほどの外傷をしているため、歯科医院からも長期的に前歯の予後が良くないこと、神経をとる処置の必要性や場合によっては前歯も抜歯しないといけない可能性について説明を受けておられました。
前歯を将来的に抜歯しないといけないにもかかわらず、さらに健康な歯をさらに抜歯して矯正治療をすることに対して不安に思われ当院へセカンドオピニオンで来院されました。
検査をしたところ、外傷の初期対応が良かったため脱落した前歯もなんとか定着しすぐに抜歯しないといけない状態ではありませんでしたが、外傷によるダメージは見受けられました。
外傷による矯正治療への悪影響として
・今後前歯の状態が悪化し、トラブルの原因になる可能性
・一度脱落した前歯が骨性癒着(アンキローシス)をしてしまい、矯正治療にて動かせない可能性
・前歯の移動による歯根吸収の可能性
が考えられます。


上記よりこの状態からさらに小臼歯抜歯を行うことは避けたほうが良いと判断し、上下顎前突の改善量は少なくなるかもしれませんが、当院ではマウスピース矯正にて上下顎前突と開咬を改善するように治療計画を変更したほうが賢明であると診断しました。
前医で診断を変えて治療をしてもらうよう相談もされましたが、マウスピース矯正は対応しておらず難しいとのことで当院で矯正治療を行うこととなりました。
前歯がアンキローシスにて動かない可能性もあったため、もともとついていたワイヤーを使用させてもらい前歯が癒着していないことを確認しました。
前歯が正常に動くことを確認しマウスピース型矯正装置にて矯正治療を行っています。
矯正治療にて上下顎前突と開咬、上下正中のずれを改善しました。
レントゲンをみると上下前歯の歯根吸収と歯髄腔の閉鎖を認め、外傷による影響も強く受けていることがわかります。
矯正治療はいったん終了となりますが、保定のためリテーナーの使用も必須となります。
外傷は長期間経過後トラブルが顕在化することも多いため、今後も注意が必要となります。


初診時:14歳女性
主訴:前歯が外傷で脱落したため、その後の矯正治療について相談希望
治療期間:約12か月
治療内容:マウスピース型矯正装置・IPR(歯の削合)・顎間ゴム・親知らず抜歯
費用:基本検査22,000円・精密検査・49,500・契約料935,000 +毎月の調整料5,500/月
治療上のリスク:歯磨き不良の場合はむし歯になる可能性・習癖や成長に伴う後戻りの可能性・根吸収や歯肉退縮の可能性・アンキローシスの可能性・前歯の根管治療、抜歯の可能性
今回の症例のように、
・上下4本抜歯+ワイヤー矯正
・非抜歯マウスピース矯正
基本的にはどちらでも矯正治療は可能であり、患者様の主訴や治療方法への希望、先生の判断により決定していくこととなります。
当院も基本的にはワイヤー矯正がメインであり、院長の好みとしてもマウスピース矯正はできれば使用したくないと考えています。
ですが、今回のように外傷による影響や歯並びの状態を考えた場合に明らかにマウスピース矯正が適している場合もあります。
矯正治療について選択肢をもっていることで、臨機応変に対応することが可能となります。
基本的には当院ではマウスピース矯正よりもワイヤー矯正を勧めています。
お子さんの生え変わりや歯並びのことなど、ご不安な点や、気になる点があれば一度ご相談ください。
みやの矯正・小児歯科クリニック
大阪府茨木市別院町4-15 別院町・掛谷第6ビル
記事の監修者情報| 院長 宮野 純一
(みやの矯正・小児歯科クリニック)
矯正治療はもちろん、子供の成長発育や小児歯科治療に関しても専門医から直接指導を受け自己研鑽してきました。 子供矯正のスペシャリストとして保護者が安心して任せられる矯正治療をご提供しています。
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