2026.10.17
こんにちは、大阪の阪急茨木市駅前のみやの矯正・小児歯科クリニックです。
初診時に10歳だった方の矯正治療が16歳にてようやく一区切りしました。
実に矯正の管理期間は6年もかかっています。
小児期から対応する場合は、この方のように長期にわたることがあるためその内容についてお話していきたいと思います。
初診時は、上の歯が出ている出っ歯と下の歯が隠れてしまう過蓋咬合の改善を主訴に来院されました。
レントゲンにて診断を行うと、保護者様が気にされている箇所とは異なる問題が起こっていました。
右下第二大臼歯(12歳臼歯)の形成が遅く、埋伏リスクがあるという内容です。
単純に歯胚形成(歯の卵から歯の形になっていく過程)が遅いだけであれば、自然と正しい位置に生えてきます。
しかし、レントゲンの写り方からみても、正しく生えてくる確証は得られない状態でした。
右下の第二大臼歯(12歳臼歯)は早くても高校生にならないと判断できないため、当該部位はひとまず経過観察を行い、上顎前突(出っ歯)と過蓋咬合(深いかみ合わせ)をヘッドギアとワイヤーにて矯正治療を行うこととなりました。

治療開始年齢:10歳10か月
治療終了年齢:12歳11か月
治療期間:2年1か月
治療終了時点では左下の第二大臼歯(12歳臼歯)は生えてきていますが、その他の3本の第二大臼歯(12歳臼歯)は生えてきていない状態でいったん終了しています。
その後、第二大臼歯(12歳臼歯)の自然萌出を待ちました。
15歳8か月時点で、右上、左下の第二大臼歯(12歳臼歯)は生えてきていますが、右下の第二大臼歯(12歳臼歯)は生えてきていません。
レントゲン写真をみても位置変化や歯の形成はすすんでいますが、生えてくる様子はありません。
手前の歯への悪影響も考慮し、この時点で右下第二大臼歯(12歳臼歯)の牽引治療を開始しました。

牽引治療開始年齢:15歳9か月
牽引治療終了年齢:16歳7か月
牽引治療期間:10か月
10歳から矯正治療を開始した患者様でしたが、これでようやく治療が一区切りとなります。
実際に装置を入れていたのは約2年11か月程度でしたが、管理の期間は6年もの期間を要しています。
歯を動かした後は後戻りもあるため、保定を行いながら経過観察は必要となります。
初診時:10歳男性
主訴:の歯が出ている出っ歯と下の歯が隠れてしまう過蓋咬合の改善
治療期間:約2年11か月
管理期間:約6年
治療内容:ヘッドギア・ワイヤー矯正・埋伏歯牽引
費用:基本検査22,000円・精密検査・49,500・契約料935,000 +毎月の調整料5,500/月
治療上のリスク:歯磨き不良の場合はむし歯になる可能性・習癖や成長に伴う後戻りの可能性・根吸収や歯肉退縮の可能性・アンキローシスの可能性・前歯の根管治療、抜歯の可能性
小児の矯正治療は、長期の管理になるケースも多いです。
・埋伏歯があるケース(今回のケース)
・生え変わりが遅いケース
・成長による変化をみないといけないケース(特に受け口に多い)
その他にも
・受験など優先順位の問題で一時的に矯正治療ができない期間がある場合
・協力性が悪く、最初の指示通り装置を使用できていない場合
にも治療が長期化してしまうことがあります。

受け口が主訴で来院され、5歳で受け口治療を行った後の治療経過の例です。
乳歯列の受け口は約6か月で改善しました。乳歯列の時点で一旦受け口は改善しましたが、下顎の成長が良いタイプであったため身長が伸びるとともに下顎がさらに前方成長し受け口が顕著になる可能性が高いと判断し、1期治療や2期治療は戦略的に行わず身長の伸びが止まるまで待機していた患者様です。(顕著なスペース不足など受け口以外の問題が少なかったため何もしない方が良いと判断しています)
骨格的な受け口タイプの場合、受け口顔貌を改善したい場合は外科矯正治療の適用となります。
骨格は受け口の状態ですが、手術は避け歯の角度を調整してかみ合わせのみ改善する方法をカモフラージュ治療といいます。
これらの選択は実は矯正歯科医が決定するというよりも、患者様の希望がどちらかにより診断が変わるというのが適切な表現です。
ですので、「当院であれば手術はしなくて矯正治療が可能です」というのは矯正医の主観でしかなく、患者様の希望が顔貌の改善であるならば外科矯正を選択するべきケースも多いです。
この症例の患者様は15歳になり身長が止まった段階で、外科矯正かカモフラージュ治療か相談しインプラントアンカーを使用したワイヤー矯正によるカモフラージュ治療を選択されました。最初の矯正治療開始から矯正終了まで12年の年月を要しています。
お子さんの生え変わりや歯並びのことなど、ご不安な点や、気になる点があれば一度ご相談ください。
みやの矯正・小児歯科クリニック
大阪府茨木市別院町4-15 別院町・掛谷第6ビル
記事の監修者情報| 院長 宮野 純一
(みやの矯正・小児歯科クリニック)
矯正治療はもちろん、子供の成長発育や小児歯科治療に関しても専門医から直接指導を受け自己研鑽してきました。 子供矯正のスペシャリストとして保護者が安心して任せられる矯正治療をご提供しています。
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